レアル・マドリードが現在、トップ下の特徴を備えた選手の“オーバーブッキング”状態にあると、スペイン紙アス電子版が1日、報じた。日本代表MF久保建英ら期限付き移籍中の選手を含めると、タイプのかぶる選手が多すぎるという。

トップチームではイスコ、アザール、アセンシオの3人。期限付き移籍組ではセバージョス(アーセナル)、ウーデゴール(アーセナル)、ヘイニエル(ドルトムント)、久保(ヘタフェ)、ブラヒム(ミラン)の5人。さらにBチームのカスティージャに所属するアリーバスが同様の特徴を備えている。

Rマドリードは基本的に4-3-3のシステムでプレーする。そのためトップ下のポジションが存在せず、攻守に渡る仕事が必要となる別の性質を備えるカゼミーロ、モドリッチ、クロース、バルベルデが中盤で重宝されている。

アザールとアセンシオについて同紙は「主にウイングとして起用されているが、時に4-4-2の中で彼らの快適な居場所を見つけている」とジダン監督の起用法を分析。そして4-4-2について「ジダンが中盤でカゼミーロ、モドリッチ、クロースという一時代を築いたトリオの同時起用を諦めることなく、イスコに居場所をつくるために用いているシステム」と説明している。

一方、期限付き移籍中の選手については「9人中、5人がトップ下の特徴を備えている。セバージョスやウーデゴールのように、Rマドリードでは享受できない出場時間を求める選手や、ブラヒム、久保、ヘイニエルのように、いつの日かトップチームに定着するため、もしくは交渉材料になるために育成段階で努力している選手がいる」と伝えている。

移籍情報サイト「トランスファー・マーケット」によると、期限付き移籍中の5人の市場価値の合計は1億1700万ユーロ(約152億円)。トップはウーデゴールで4000万ユーロ(約52億円)。続いてセバージョスが3000万ユーロ(約39億円)、ヘイニエルが1800万ユーロ(約23億4000万円)、久保が1500万ユーロ(19億5000万円)、ブラヒムが1400万ユーロ(約18億2000万円)となっている。

アス紙は「彼らがRマドリードのロッカールームで居場所を見つけられず、クラブがエムバペやハーランドとの契約、もしくはクリスティアーノ・ロナウド復帰を求めて資金調達が必要な場合、その資金を得るための絶好の機会となる」と、大物選手獲得資金を得るために久保らが売却される可能性を示唆した。