14日に行われる欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第2戦でレアル・マドリードと戦うリバプールのユルゲン・クロップ監督(53)が逆転4強入りについて「とてつもなく難しい」としつつ「我々には失うものはあまりない」と捨て身の攻勢を仕掛ける意気込みを示した。

6日に行われた第1戦では1-3と完敗。クロップ監督は13日に行われた前日会見で「普通、1戦目で1-3なら敗退も同然だ」と前置きしつつ「だが、それは我々が失うものが多くないということでもある。(逆転4強に)トライしたい。第1戦の結果はあくまであの夜のパフォーマンスを示すもの。あくまで(計180分の)前半戦だ」と話した。

相手のレアル・マドリードは今回の第2戦で、セルヒオラモス、バラン、カルバハル、ルーカス・バスケスといった主力を欠いて戦う。ただクロップ監督が注意するのは第1戦で2点を決められたビニシウス。「並外れた才能だ」と警戒する。「彼らの(1戦目の)1点目がいい例だ。クロースからの素晴らしいパス。そしてビニシウスのファーストタッチとシュート。素晴らしかった。我々は最大限のレベルのディフェンスをしなければならない」という。

欧州CLでのリバプールは、歴史に残る大逆転を何度も演じてきた。トルコ・イスタンブールで行われた04-05年シーズン決勝では、ACミランに前半0-3と大量リードを許しながら、後半にジェラードのゴールなどで追いつき、最後はPK戦を制して優勝した。

また優勝した18-19年シーズンの準決勝では、第1戦でバルセロナに0-3と完敗しながら、ホームのアンフィールドで行われた第2戦でまさかの4-0勝利をマークして、逆転決勝進出を果たした。

今回の準々決勝第2戦はアンフィールドで行われるが無観客。クラブのアンセム「ユール・ネバー・ウオーク・アローン」の大合唱による後押しはない。それでもリバプールが意地を見せられるか注目される。