米大リーグ・レッドソックスも運営するフェンウェイ・スポーツ・グループの創業者で、リバプールの筆頭オーナーを務める米国人実業家ジョン・ヘンリー氏(71)が、リバプールサポーターに謝罪した。

リバプールを含む12のビッグクラブが18日に「欧州スーパーリーグ」の発足を発表。全20クラブ中、創設メンバーの15クラブが昇降格なしにリーグ戦を戦えるという不公平な設定で、15クラブだけが常に安定した収入を得られる仕組みとなっており、サポーターから選手、監督までもが同リーグの発足に「ノー」を突きつけていた。

リバプールの監督としてチームを3度の1部リーグ優勝、2度のFA杯優勝に導いた故ビル・シャンクリー監督の家族は「もしリバプールがスーパーリーグに加入するのなら、本拠地アンフィールドのそばに立っている(シャンクリー監督の)銅像を撤去してくれ」とまで話していた。

これを受けてイングランドの6クラブとイタリアの3クラブ、スペインのアトレチコ・マドリードが次々にスーパーリーグからの撤退を表明。レアル・マドリードとバルセロナだけが残される状況となり、同リーグ構想は完全に頓挫した。

リバプールのヘンリー・オーナーは21日にビデオで声明を発表。「私がこの48時間に起こした混乱について、すべてのサポーターに謝罪したい。みなさんに何も話さずに計画を進めてしまっていたが、ちゃんと説明していたとしても、ファンの支持がなければ計画は成り立たない。この48時間にみなさんはとてもはっきりと反対だと言った。私はそれを聞いた。ユルゲン(クロップ監督)、ビリー(ホーガンCEO)、選手たち、そして一生懸命働き、このクラブをファンが誇れるものにしてくれているすべての人々にも謝りたい。この混乱を引き起こした責任は、彼らには少しもない。これは私1人の責任だ」などと話し、今後より一層ファンに寄り添ったクラブ運営をしていくことを誓っていた。