守備の人「MINAMINO」。リバプールからサウサンプトンへ期限付き移籍した日本代表FW南野拓実(26)は、新たな称号を手にした。

ホームのセント・メリーズで行われたレスターとの第34節。4戦ぶりにスタメン出場した南野は、持ち味の攻撃ではなく、守備面で存在感を示した。前半10分に味方が退場処分を受け、数的不利の状況の中、右サイドで奮闘。マークの受け渡しもそつなくこなし、積極的なプレスで相手にスペースを与えなかった。

データサイト「WHO Scored」によると、この日の南野はインターセプト数で両チーム合わせてトップタイの2回をマーク。後半5分にイエローカードの処分を受けたが、これも守備に徹し、激しいチャージを続けた結果だった。後半31分までプレーし、チーム内では3番目の数字となる「8・4キロ」の走行距離を記録。10人対11人の試合で、貴重な引き分けに貢献した。

直近の3試合はベンチ入りを果たしたが、出番がなかった。なかなか出場機会に恵まれない中で、新たに見せた高い守備能力。サウサンプトンのラルフ・ハーゼンヒュットル監督は、南野の状況についてリバプールの関係者と話し合ったことを明かした上で「彼は、シーズンの終わりまで、もっと多くの時間をプレーすることになると思う。その後、私たちはどうするか(南野の完全移籍に動くかどうか)を考えるよ」と説明。攻守で進化を遂げる南野拓実に、今後も目が離せない。【栗田尚樹】