16回目を数える欧州選手権が、6月11日(日本時間12日)のトルコ-イタリア戦(ローマ)で開幕する。欧州ではW杯以上に注目が集まるのが「ユーロ」。かつてユトレヒト(オランダ)でプレーし、日本サッカー協会(JFA)技術委員会強化部会員として、欧州を拠点に最先端のサッカーの情報を収集している元日本代表MF藤田俊哉氏(49)に、A組の見どころを語ってもらった。

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A組 イタリアにはインモビレ(ラツィオ)ら実力者が多く、普通にプレーすれば決勝T進出は間違いない。センターバックなど高齢化しているポジションもあり、マンチーニ監督が大会を通じてどのようなマネジメントをするのかも興味深い。2番手の予想は難しい。スイスには堂安律をスケールアップさせたような好選手シャキリ(リバプール)がいるが、ウェールズにはベール(トットナム)やラムジー(ユベントス)、ジェームズ(マンチェスターU)ら、高いレベルのリーグでプレーする選手が多く、期待できる。

◆欧州選手権 4年に1度開催され、欧州王者を目指して各国代表が戦う。第1回の1960年大会では、ソ連が延長戦の末に2-1でユーゴスラビアを下した。前回16年大会はポルトガルが初優勝。最多優勝はドイツとスペインの3回。11カ国の11都市で共催される今大会は、もともと昨年行われる予定だったが、新型コロナウイルスのまん延で今年に延期された。予選を勝ち抜いた24カ国が4チームずつ6組に分かれて1次リーグを戦い、各組上位2チームと、各組3位6チームのうち上位4チームが決勝Tに進む。決勝は7月11日にウェンブリー・スタジアム(ロンドン)で行われる。

◆放送 欧州選手権はWOWOWで全試合完全生放送、WOWOWオンデマンドで全試合ライブ配信される。