16回目を数える欧州選手権が、6月11日(日本時間12日)に開幕した。欧州ではW杯以上に注目が集まるのが「ユーロ」。かつてユトレヒト(オランダ)でプレーし、日本サッカー協会(JFA)技術委員会強化部会員として、欧州を拠点に最先端のサッカーの情報を収集している元日本代表MF藤田俊哉氏(49)に、E組の見どころを語ってもらった。

   ◇   ◇   ◇

E組 長年スペイン代表を引っ張ってきたセルヒオラモス(Rマドリード)が招集されず、だれがリーダーシップを取るのかという不安はある。それでも同国の決勝T進出は揺るがないだろう。この組の2番手はポーランドと予想したい。ブンデスリーガ記録の41得点(出場29試合)を挙げたレバンドフスキが1人いるだけで、相手への計り知れない脅威となる。スウェーデンはイブラヒモビッチ(ACミラン)が左膝を痛めて出場できない中、イサク(Rソシエダード)がその穴を埋めることができるかが鍵になりそうだ。

◆欧州選手権 4年に1度開催され、欧州王者を目指して各国代表が戦う。第1回の1960年大会では、ソ連が延長戦の末に2-1でユーゴスラビアを下した。前回16年大会はポルトガルが初優勝。最多優勝はドイツとスペインの3回。11カ国の11都市で共催される今大会は、もともと昨年行われる予定だったが、新型コロナウイルスのまん延で今年に延期された。予選を勝ち抜いた24カ国が4チームずつ6組に分かれて1次リーグを戦い、各組上位2チームと、各組3位6チームのうち上位4チームが決勝Tに進む。決勝は7月11日にウェンブリー・スタジアム(ロンドン)で行われる。

◆放送 欧州選手権はWOWOWで全試合完全生放送、WOWOWオンデマンドで全試合ライブ配信される。