チェコがスコットランドを2-0で下して白星発進した。

前半42分にシックが右クロスに合わせ、打点の高いヘディングで左隅へ決めて先制点。さらにシックは後半7分に、ハーフウエーライン付近からの「50メートル級」のスーパーゴールを決める。左足から放たれた球は緩いカーブを描いて、前に出ていたGKの頭上を抜き、バーのわずか下からネットを揺らした。これには地元スコットランドのファンも静まりかえってしまった。

その美しいゴールにチェコでは、96年大会のポルトガル戦でポボルスキが決めた“伝説的ループシュート”を引き合いに称賛する声も。欧州選手権でチェコ代表で1試合2得点は04年大会準々決勝デンマーク戦のバロシュ以来という。

シックは試合後、「GKが前に出ているのが見えた。彼の立ち位置は前半にチェックしていた」と明かし、勝利については「僕らと対戦するのは難しいはず。ハードワークをする選手が多いからね。スコットランドはタフな相手だったけど、彼らの戦術に対して準備はできていた」と誇らしげだ。

シルハビー監督は「2点目は我々を落ち着かせてくれ、仕事をやり切ることができた」とその意味の大きさを強調し、試合全体については「序盤のスコットランドからのプレッシャーを乗り越えたことが大きかった」と振り返った。