1次リーグ屈指の好カードは、18年W杯覇者フランスが14年W杯優勝のドイツを1-0で下した。強豪同士の激突は見せ場も多かったが、決勝点は前半20分、ドイツDFフンメルスによるオウンゴールだった。

前半、ボール支配はドイツも、流れはフランスという時間が長かった。なかなか決定機をつくれないドイツに対し、フランスは前半17分にエムバペが左からカットインしてシュートするなど、ゴールを脅かす。同20分にポグバが左のリュカへボールを送り、そこからの折り返しがフンメルスのオウンゴールを誘発した。

ただ、後半はフランスが防戦一方になる時間帯も。カンテら中盤、FWグリーズマンの献身的守備で相手のスピードを消す対応が功を奏し、なんとかしのいだ。

同21分、エムバペが左からペナルティーエリアに入って、フェイントからネットを揺らすもオフサイド。同40分、速攻からエムバペが右から切れ込み、横パスを受けたベンゼマがゴールに蹴り込んだが、これもオフサイド。エムバペの脅威、戦術は明快だが、それが単調に映る場面もあり、今後に向けて守備陣への負担が懸念された。

フランスはボール支配率41%、シュート数4本うち枠内1本(ドイツは10本同1本)だった。

ドイツは何度もペナルティーエリア内に進入しながら決定力不足。セットプレーも迫力を欠き、流れを一転させるきっかけが必要なのかもしれない。

◆放送 欧州選手権はWOWOWで全試合完全生放送、WOWOWオンデマンドで全試合ライブ配信される。