ベルギー1部シントトロイデンFW鈴木優麿(25)が、5大リーグへのステップアップへ動き始めている。

鈴木は昨季、シントトロイデンで34試合17得点と結果を残し、イタリア、フランス、トルコ、ロシア、ドイツ2部などのクラブが獲得に興味を示している状況だ。ベルギーリーグは7月25日開幕で、既にチームは新シーズンに向け始動しているが、鈴木は移籍が前提でチームに合流はしていない。本人はイタリアでのプレーを望んでいるという。イタリアのリーグは外国人枠が3でハードルが高いが、シントトロイデンの立石敬之CEOは「5大リーグに行かせてあげたい」と後押しする意向を示している。

ただ、欧州の市場はコロナ禍の経済的なダメージが大きく、ローン(期限付き移籍)での獲得の申し出が多いのが現状だという。さらに、欧州選手権を見守っているクラブも多く、今季はまだ、移籍市場が本格的に動き始めていない。

立石CEOは「ウインドー(移籍市場)が8月31日まであるので、早い段階では判断したくない。あまりにも安く売るのは、現地の役員も含めプライドがある。非常に難しいところ。ウインドーは遅れると思います。本人の意向をくみながら。次のステップに進めて上げるタイミングだろうとは思っています」と明かした。

鈴木は鹿島アントラーズから19年夏にベルギーへ移籍した。移籍直後は環境になれるのに苦しんだが、英語の力もつき、昨季は17得点としっかり結果を残した。来季は5大リーグでプレーする姿が見られそうだ。

【岩田千代巳】