スペインは23日、欧州選手権1次リーグ最終節でスロバキアと対戦する。最初の2試合に引き分けたため、早々に大会を後にする可能性のある大一番を翌日に控えた22日、ルイス・エンリケ監督が記者会見に出席した。

指揮官はその際、スペインが決勝トーナメントに進出できなかった場合、代表監督を辞任することを考えているかを問われ、「突破できなかった場合、私が辞任するかって? それは何の冗談だ? 私が考えているのは契約延長することだ!」と全く辞める意思がないことを訴えた。

開幕直前の新型コロナウイルス感染によりスウェーデン戦とポーランド戦に出場しなかったキャプテンのセルヒオ・ブスケツを先発起用するかについては、「どんなチームで臨むかは後で分かるが、はっきりしているのはメンバー入りしている24選手の誰もが試合に出場できるし、全員が非常に優れたパフォーマンスを発揮できるということだ。スタメンの変更があるかもしないし、ないかもしれない」と、スロバキア戦の先発メンバーに関するヒントを与えなかった。

元オランダ代表のラファエル・ファンデルファールト氏にスペイン代表のプレーを酷評されたことについては「我々は何の興味もない」と一蹴した。

最初の2試合に引き分けた後、自己批判を行ったかについては「いや、どちらの試合も我々の方が優れていたし、勝利するのにふさわしかったので行っていない。ポーランドはいい試合をしていたし、より苦しめられたが、我々はPKを失敗してしまい、問題はゴールだった。我々は2試合ともチャンスを作ったが決めることができなかった。ただ決定力を欠いたんだ」と否定した。

スロバキア戦については「彼らがゴールを固めてくると確信している。スロバキアは引き分けで十分なので、そのように臨んでくるはずだ。しかし私は、難しいことを分かっているし、楽な試合にならないことを知っているが、我々ができるだけ早い時間に先制できることを願っている。欧州選手権に簡単な試合など存在しない」と希望を述べていた。

スペインはスロバキアに勝利した場合、無条件で1次リーグを突破できる。一方、引き分けた場合、同じグループのポーランドがスウェーデンに勝てなければ3位で決勝トーナメントに進出することができ、敗れた場合は1次リーグ敗退が決定する。

(高橋智行通信員)