レアル・マドリードのペレス会長が06年に、当時のクラブの主力2人を「最大の詐欺師だ」とののしっていた音源が13日に流出した。

ペレス会長は06年2月に会長職を辞任。09年に会長に返り咲いた。音源は06年に辞任した直後のものとみられ、スペイン代表としても活躍したGKカシージャスとFWラウルについて強く批判している。

同会長は音源の中で「カシージャスはRマドリードのGKとしては実力が不十分。彼はクラブ最大の詐欺師の1人で、もう1人がラウルだ」「ジダンは素晴らしい人間だ。ベッカムや(ブラジル代表の)ロナウドも。でも他の人間は…。ラウルは悪人だ」「ラウルはRマドリードが彼のものだと思っている。自分の利益になるようにクラブを利用している。クラブを破壊し、選手のやる気を失わせた。だからファンは『ラウルは悪くない。悪いのはクラブだ』という」などと話している。

この音源が流出して、Rマドリードはあわててペレス会長の声明を発表。流出が頓挫した欧州スーパーリーグを首謀したことに対する嫌がらせによるもので、発言は前後の文脈を無視して切り取られたものだと強調した。ペレス会長は法的措置を講じる可能性についても言及した。

ラウルは10年にRマドリードを離れるまで18年間、同クラブでプレー。レアルでの通算323ゴールは、C・ロナウドに次ぐ歴代2位。741試合出場は歴代トップとなっている。またカシージャスの725試合出場はラウルに次ぐ歴代2位だ。

カシージャスは現在、Rマドリード基金で働き、ラウルはBチームの監督を務めている。今後、ペレス会長との関係がどうなるか注目される。