アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(34)がバルセロナと再契約を結ぶことが決定的になったことで、フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマン(30)のアトレチコ・マドリード復帰の可能性が高くなっているとスペイン紙アス電子版が14日に報じている。

14日にメッシが昨季まで受け取っていた年俸の50%カットを受け入れ、バルセロナと5年契約を結ぶことで基本合意したとスペイン各紙に一斉に伝えられたが、クラブの直面している経済面の問題は解決できていない。現在、スペインリーグのサラリーキャップを超過しているため、選手の総年俸を下げなければならず、メッシをリーグに登録するためには約2億ユーロ(約260億円)削減する必要があるとのことである。

そのためバルセロナはメッシとの再契約を正式に締結した後、クラブの下部組織出身で重鎮のセルヒオ・ブスケツ、ジョルディ・アルバ、セルジ・ロベルト、ジェラール・ピケに給与値下げを要請するという。しかしそれでも不十分であるため、バルセロナはさらに、スポーツ面ではなく経済面を理由に、高給取りのグリーズマンを放出する可能性が非常に高いと同紙は伝えている。

バルセロナの第1希望は完全移籍させることだが、今夏も昨夏に続いて全てのクラブが新型コロナウイルスの影響を財政面に受けており、希望額での売却が難しいため、現在、Aマドリードのスペイン人MFサウール・ニゲスとトレードするという選択肢が考えられている。

同紙によると、グリーズマンは古巣に戻ること、サウールは環境を変えることを求めているため両者の利害は一致しているとのこと。さらに詳細は不明ながら、AマドリードのDFレナン・ロディとマリオ・エルモソがこのオペレーションに加わり、バルセロナに移籍する可能性があるとも伝えている。(高橋智行通信員)