欧州選手権で優勝を成し遂げ、大会MVPに輝いたイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマ(22)がパリ・サンジェルマンと契約を結ぶ前、バルセロナが経済面の問題により契約することができなかったと、スペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が17日に報じている。

ドンナルンマは今年6月までのミランとの契約を延長せず、7月よりフリーエージェントになっていたため、欧州のさまざまなクラブからオファーが届いていた。バルセロナも獲得に興味を示し、ジョアン・ラポルタ会長は良好な関係にあるドンナルンマの代理人ミノ・ライオラ氏と交渉したものの、最後まで給与面で合意できずに実現できなかったとのことだ。

同紙によると、ライオラ氏は獲得を望むバルセロナに対し、年俸手取り1200万ユーロ(約15億6000万円)を要求したとのこと。バルセロナは現在、スペインリーグのサラリーキャップ超過により、選手の総年俸を削減する仕事に取り組んでいるため、その金額を拒否したという。

そのためライオラ氏はバルセロナの経済状況を考慮し、契約初年度の年俸を非常に安く抑え、2季目に手取り2400万ユーロ(約31億2000万円)に値上がるという新たなオファーを提示したものの、再びバルセロナが受け入れなかったため、最終的にパリ・サンジェルマンと契約するに至ったと同紙は伝えている。(高橋智行通信員)