レアル・マドリード所属の日本代表MF久保建英(20)が参加中の東京オリンピック(五輪)で素晴らしい活躍を披露していることを受け、スペイン紙アス電子版が26日に「久保が爆発」と見出しを付け、特集を組んでいる。

同紙は「2得点、2勝。これが久保の東京五輪でここまでに戦った2試合の成績である。Rマドリードの攻撃的MFは日本代表の鍵を握る選手となり、チームはその2ゴールによりメキシコ、フランス、南アフリカを上回り、グループAで首位に立っている」と高評価した後、久保の南アフリカ戦とメキシコ戦のプレーぶりを振り返った。

しかし同紙は、久保がこんなにも素晴らしい役割を演じているにもかかわらず、「それを今季、Rマドリードでプレーするのに役立てるのは難しい」と分析。その理由として、EU圏外枠の選手にビニシウス、ロドリゴ、ミリトン、ベール、久保の5選手がいる中、スペインリーグに3選手しか選手登録できないためと説明している。そして今季も他のクラブでプレーせざるを得ない2選手のうちひとりが久保であるのが決定的であること、最近、期限付き移籍先の候補としてレアル・ソシエダードが挙がっていることを伝えている。

久保はスペイン初年度の2019/20シーズン、マジョルカで公式戦36試合出場(先発24試合)、4得点4アシストを記録という及第点の結果を出した一方、昨シーズンはビリャレアルとヘタフェで公式戦37試合に出場するも、スタメン入りは15試合しかなく、2得点4アシストだった。

このような状況下、同紙は「久保は今後数年のうちにレアル・マドリードで成功を収めることを楽しみにしている。2024年まで契約を結んでおり、来季、チームに復帰し、自分のプレーを示すことができると確信している」と久保が今季、3季連続の期限付き移籍した後、来夏の復帰を視野に入れていることを強調。しかし、「Rマドリードは今のところ、久保を期限付き移籍に出すことしか考えていないが、もし素晴らしいオファーが届いた場合、売却を検討するかもしれない」と、状況次第で完全移籍に動く可能性があることを伝えて締めくくった。

(高橋智行通信員)