フランス代表DFラファエル・バランのマンチェスター・ユナイテッド移籍が間近と伝えられる中、レアル・マドリードが昨季、スペインリーグで急成長を遂げた2人のセンターバックを獲得候補に挙げていると、スペイン紙アスが27日に報じている。

Rマドリードには今季、長年チームを支えてきたレギュラーのセンターバック2人を立て続けに失う可能性がある。すでにパリ・サンジェルマンに移籍したセルヒオラモスの穴はオーストリア代表DFダビド・アラバで埋める予定である一方、バランが退団した場合、クラブ内で解決することを第一選択肢に考えているとのことだ。

しかし、並行して移籍市場の動向も追っており、新たな選手を獲得する場合、先の欧州選手権に出場したビリャレアルのスペイン代表DFパウ・トーレス(24)、セビリアのフランス代表DFジュール・クンデ(22)に照準を合わせているという。またパウ・トーレスは現在、スペイン五輪代表の一員として東京オリンピック(五輪)に参加している。

同紙は、高額な契約解除金が問題になるだけでなく、マンチェスター・ユナイテッドが獲得競争のライバルにいるため、一筋縄ではいかないと推測。この状況下、2選手を比較した場合、パウ・トーレスの方が容易に獲得できると分析している。

パウ・トーレスの契約解除金は6500万ユーロ(約84億5000万円)に設定されており、ビリャレアルが今季、欧州チャンピオンズリーグ出場権を手にしているものの、交渉可能だと同紙は伝える。

一方、クンデとの契約はより難しいと予想した。その理由として契約解除金が8000万ユーロ(約104億円)に設定されていること、ブライアン・ヒルをトットナムに売却したことでセビリアの財源が潤っていることを挙げている。またセビリアが昨夏、マンチェスター・シティーの6000万ユーロ(約78億円)のオファーを拒否した後、クンデの市場価値が上昇し続けているため、非常に難しいミッションだと考えられている。(高橋智行通信員)