バルセロナは16日に理事会を開き、メンバーの数人がロナルド・クーマン監督(58)の即時解任をラポルタ会長に要求した。スペイン紙アス電子版が同日に報じた。

バルセロナは14日に本拠地カンプノウで行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグ初戦のバイエルン・ミュンヘン戦で0-3と大敗。理事会の中でサッカーの知識がほとんどないメンバーが公然と解任を求めたという。ラポルタ会長は同監督をそこまで信頼していないものの、現時点で解任する意向は持っていないとされる。

解任に踏み切れないのはクラブが財政難に陥っているのに加え、代役候補がいないため。クーマン監督との契約は来年6月30日まで残っており、シーズン途中で解任すると契約解除金が発生し、新監督を雇う費用も必要だ。

新監督のコストを安く抑えるためにBチームのバルフアン監督をトップチームに昇格させる選択肢もある。だがラポルタ会長にその考えはないという。またクラブのレジェンドで将来的にバルセロナの指揮を執りたいと話しているアルサド(カタール)のシャビ監督をシーズン途中に連れてくることも不可能。チームを成功に導ける新指揮官候補が存在しないことがクーマン監督の首をつないでいるとも言える。(高橋智行通信員)