ドイツとポルトガルのサッカー連盟は、国際連盟(FIFA)が提案しているワールドカップ(W杯)隔年開催案について、あらためて批判した。AP通信が報じている。

このW杯隔年開催案については、試合数の増加が選手の健康に悪影響を与えること、試合の競争力や魅力が損なわれることが懸念され、既に欧州連盟(UEFA)がボイコットする可能性を示し、南米連盟も反対する意向を示している。一方でFIFAは16日、アンケートをもとに、W杯がより頻繁に開催されることについてファンが支持していると、発表していた。

ドイツ連盟は女子サッカーなどへの影響にも言及。これまで男子W杯が偶数年、女子W杯が奇数年に開催されてきたが、W杯が隔年開催となった場合、欧州選手権など大陸選手権が奇数年に回ることになり、女子W杯や年代別の大会などと重複することで「取り残される」可能性を懸念した。さらにあらためて「選手の心身の負担が増えて、故障のリスクを増大させる」と強調したとされる。

ポルトガル連盟も選手への負担、女子の大会や世代別の大会への影響、放送権など商業面の飽和など、10項目の反対理由を挙げ、「クラブ、リーグ、連盟、選手のいずれも観点からも賛成できない」としたという。