バルセロナのジョアン・ラポルタ会長(59)が8日、パリ・サンジェルマンに移籍したアルゼンチン代表FWメッシについて「最後の最後でメッシが無償でプレーすると言ってくれることを期待していた」と告白した。

バルセロナは今夏、クラブの財政難とスペインリーグのサラリーキャップ(選手年俸や、契約年数によって減価償却されていく=分割されていく選手獲得時の移籍金などの限度額)の規定により、メッシとの再契約を断念していた。

ラポルタ会長はバルセロナの地元ラジオ局RAC1のインタビューに答え「私はメッシのことが好きなので怒ったりはしていない。しかし契約延長できないという状況を目の当たりにして、双方にある種の失望感はあった。彼が残留を強く望んでいたことを知っていたが、パリSGからのオファーを受け、大きなプレッシャーがあったことも事実だ。我々は交渉中すでに、パリSGから彼にビッグオファーがあったことを分かっていた」と当時を振り返った。

続けて「決断の瞬間がやって来た時、私はバルサのためにベストを尽くしていたと思っていたし、状況が変わり、最後の最後でメッシが無償でプレーすると言ってくれることを期待していた。しかし我々には彼のようなレベルの選手にそれをお願いすることはできない」とメッシ残留への期待があったことを明かしていた。(高橋智行通信員)