バルセロナが来季に向けてパリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(22)獲得に動き、巨額の契約ボーナスを準備する可能性があると、スペイン紙アス電子版が21日に報じている。

バルセロナにまつわる経済危機の最近の報道を見てみると、来季トッププレーヤーと契約できるという考えは夢物語のように感じられている。しかし同紙によると、バルセロナ首脳陣が来季は経済状況が上向きになり、サラリーキャップが増加されると予想し、少なくともスター選手を1人は獲得できると考えているとのこと。来季のレアル・マドリード加入が濃厚と報じられているエムバペに狙いを定めているという。

エムバペは来年6月30日で切れるパリ・サンジェルマンとの契約の延長を拒み続けているため、1月1日より来季に向けた契約交渉が自由にできるようになる。バルセロナは、2017年夏にブラジル代表FWネイマールを史上最高額の2億2200万ユーロ(約288億6000万円)でパリ・サンジェルマンに移籍させた仲介人ピニ・ザハビ氏に交渉を依頼する予定だと、同紙は伝えている。

エムバペ獲得には高額の契約ボーナスが必要になるとみられているが、クラブ関係者の情報によると、バルセロナは来夏9000万ユーロ(約117億円)を準備でき、それを支払うことをいとわないとのことである。

一方、クラブ首脳陣は、Rマドリードが契約ボーナスを5000万ユーロ(約65億円)しか支払うつもりがなく、年俸に関してチーム内の給与体系を崩さないように、ガレス・ベールに支払っている手取り1700万ユーロ(約22億1000万円)以上を出すことはないと見積もっているため、それよりも高い金額で説得に動くことが可能と考えていると同紙は説明した。同時に、Rマドリードの財政状況はバルセロナよりも健全であるため、エムバペにより高い年俸を支払うことができるとも伝えている。

Rマドリードとエムバペは相思相愛とみられ、移籍に関して金額が問題でないとも報じられている中、1月1日以降に何らかの大きな動きがあると推測されている。(高橋智行通信員)