マンチェスター・ユナイテッドが、本拠地オールドトラフォードでライバルのリバプールに0-5で敗れる歴史的惨敗を喫した。

リバプールの破壊的な攻撃力の前に、前半から守備網が崩壊した。開始5分でMFケイタに早々とゴールを許すと、前半13分にMFジョッタに追加点を奪われる。ゴール前に人数をかけても、連動したパスワークについていけず、マグワイア主将らは呆然とした。

さらにリバプールの絶対エース、サラーの前にひれ伏した。前半38分に右サイドのケイタの折り返しから右足ゴール、前半ロスタイムにも左足の正確なワンタッチゴールで2点目。さらに後半5分、MFヘンダーソンのスルーパスから左足でゴール。ハットトリックを決められた。これで0-5という一方的なスコアとなった。ちなみにサラーは公式戦10試合連続のゴールで、ここまでで12試合で15得点と大爆発している。

一矢報いたいマンUだったが、頼みのFWロナウドが後半8分に鮮やかなシュートを決めるも、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によるオフサイド判定でノーゴール。サポーターのいらいらが募る中、後半開始から出場したMFポグバが、同14分にリバプールのケイタに極めて危険な両足タックルを見舞い、これがVAR判定の結果、一発レッドで退場処分となった。まさに泣きっ面に蜂状態だった。

終盤には、途中出場したFWカバーニが味方が落としたパスからゴール前2メートルの距離でシュートを放つも、これがポストに当たる始末。ロスタイムにはゴール前、集中力を切らしたロナウドがクロスボールのコントロールミスから好機を逸するなど、最後までグダグダの展開だった。試合終了を待たず、会場のサポーターは岐路につき始めた。

マンUはこれで4勝2分け3敗で試合終了時点で暫定7位。9月19日のウェストハム戦の勝利を最後に、4試合も勝ち星なし(1分け3敗)となった。「赤い悪魔」と呼ばれたチームは見る影なし。手腕が疑問視されているスールシャール監督の立場は、より一層厳しいものとなりそうだ。