スールシャール監督を解任し、コーチだったキャリック暫定監督が指揮を執るマンチェスター・ユナイテッドは、依然として今季終了までチームを率いる指揮官を探している。英ミラー電子版は監督候補6人を挙げ、就任の可能性について説明した。候補者と就任の可能性は以下の通り。なお、当初有力とみられていたマウリシオ・ポチェッティーノ監督(パリ・サンジェルマン)はパリSGがマンU側からの話を拒絶したと伝えられている。

1、エルネスト・バルベルデ(元バルセロナ監督)=とても高い可能性。ビッグクラブでの経験があり、すでにマンU幹部と話し合いも行っている。過去に指揮したチームはほとんど母国スペインのクラブだが、オリンピアコス(ギリシャ)を率いたこともあり、マンUの監督就任に傾いているとみられる。

2、ラルフ・ラングニック(現ロコモティフ・モスクワ強化担当)=可能性はほぼない。トゥヘル監督(チェルシー)やナーゲルスマン監督(Bミュンヘン)らも影響を受けてきた。才能を見極める能力に定評があり、同氏が監督に就任すれば1月の移籍市場で力を発揮してもらうこともできた。だが2年前にも招聘(しょうへい)に失敗しており、今回も難しそう。

3、ルシアン・ファブレ(元ドルトムント監督)=中程度の可能性。2度のドルトムント指揮官時代にはそれほど結果は残せなかったが、依然として多くのオファーをもらっている。ニューカッスルやクリスタルパレスもこれまで指揮官候補に挙げていた。

4、リュディ・ガルシア(前リヨン監督)=とても高い可能性。バルベルデ氏やファブレ氏と同様に現在、どこのクラブにも関わっておらず勧誘しやすい。昨季、欧州CLでリヨンはマンチェスター・シティーを倒しており、マンチェスターUファンからの支持もある。18年にはマルセイユを欧州リーグ決勝に導いた。

5、パウロ・フォンセカ(前ローマ監督)=可能性は低い。最近までトットナムやニューカッスルの監督候補として名前が挙がっていた。シャフタル・ドネツクで3季連続リーグ戦&カップ戦の2冠を達成したが、ローマでは無冠。ビッグクラブを率いる能力は未知数。

6、マイケル・キャリック(現マンU暫定監督)=可能性は低い。今季終了までの暫定監督を決定するまでの暫定監督という奇妙な立場にいる。23日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグ・ビリャレアル戦では初采配初勝利を挙げた。だがスールシャール前監督の時と同様に、クラブのレジェンドに対して過大評価してしまうという「sentiment trap(感傷のわな)」に陥らないようにマンU幹部たちは注意を払っている。