リバプールのユルゲン・クロップ監督(54)が、同じドイツ人のラルフ・ラングニック氏(63)がマンチェスター・ユナイテッドの暫定監督に就任する見通しとなったことについて「不幸にも、良いコーチがイングランド、それもマンチェスターUに来ようとしている」とジョークを交えながら歓迎した。英ガーディアン電子版が報じた。

クロップ監督は「ラルフはとても経験のある指導者。ドイツではホッフェンハイムとライプチヒをゼロから強豪に仕立て上げた」と説明。その上で「ユナイテッドもピッチ上でより組織されるようになるだろう。それは他のクラブにとって良いニュースではない。練習する時間がないので多少難しい状況だと感じるかもしれないが、彼は良い男でずぬけた指導者だ」と話した。

戦術家として名高いラングニック氏は、クロップ監督とともに「ゲーゲンプレス(相手にボールを奪われた瞬間にプレスをかけボールを奪い攻撃に転じる戦術)」の創始者として知られており、多くのドイツ人指導者に影響を与えてきた。

ラングニック氏は現在ロシア1部ロコモティフ・モスクワの強化担当を務めている。同クラブとマンチェスターUが“移籍”について合意したもようで、指揮官就任に支障はない。ただ英国がEUを脱退したため、外国人は英国内での就労には労働許可証が必要。現在、その手続きを行っているため、実際に試合で指揮を執るのは少し遅れる可能性があるという。

ラングニック氏は今季終了までチームを率いた後、少なくとも2シーズン、アドバイザー的な役割でマンチェスターUにかかわる。