新銀河系軍団が、日本にやって来る! フランス1部パリ・サンジェルマン(PSG)は26日、都内で記者会見し、今夏の日本ツアー開催を発表した。

7月20日に川崎F(国立)、同23日に浦和(埼玉)、同25日にG大阪(吹田)と計3試合を行う。フランス代表の至宝、FWキリアン・エムバペ(23)がレアル・マドリードへの移籍から急転、5月21日にPSGとの契約を25年まで延長した。オールスターそろっての日本ツアーに「NFT(非代替性トークン)チケット」は超破格の1000万円に設定。この夏、すべてにプレミアムな時間が到来する。

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エムバペが、レアル・マドリードに移籍していたら実現していなかった。PSGに残留したからこそ、ブラジル代表FWネイマール、アルゼンチン代表FWメッシとの規格外の3トップを思い描く。記者会見に出席したアジア太平洋地域代表のセバスチャン・ヴァゼル氏は「全員来ます」と笑顔でうなずいた。世界屈指のタレント軍団が、7月に日本にやって来る。川崎F、浦和、G大阪と3試合が決定。サッカーファンなら生唾ごっくんものだろう。

極上な戦いにふさわしく、チケットもプレミア価格。国立での初戦は、100万円(1部屋最大14人、食事、フリードリンク付き)のVIPルームが設けられた。さらに話題の「NFT(非代替性トークン)チケット」も展開される。「PLATINUM VVIP NFT TICKET」は、何と1000万円(2枚セットで、限定5組10人)。特典はPSG来日期間中の全てのレセプション及びアクティビティ(特別発表記者会見、サッカークリニック、番組収録、東京、大阪での公開練習)への参加権、試合観戦時の食事、フリードリンク、お土産付き。金額も半端じゃない。

そんな記者会見のゲストも、豪華を極めた。ツアーアンバサダーに就任したのは、日本サッカー界のキング。JFL鈴鹿の元日本代表FWカズ(三浦知良)がオンラインで登場。さらに、かつてPSG、ガンバ大阪でも活躍したエムボマ氏が登壇した。カズは「うらやましい」と少年のような笑顔を見せ、一緒にプレーしたい選手を問われるとネイマールの名を挙げた。「彼が育ったサントスで僕もやっていたし、サントスでつけていた背番号(11)も一緒。デビューした時から彼のファン。サントスの海岸で一緒にできたらそれでいい」と笑った。

本来であれば、W杯の時期だった。ただ、酷暑を避けるため、カタールW杯は11月に開催。欧州の各リーグもオフの時期ということもあり、今夏のビッグイベントが実現した。カズは「偉大なクラブに、どういう試合をするか、見てみたいです」とファンの気持ちを代弁するように、思いを口にした。【栗田尚樹】

◆パリ・サンジェルマン 1970年に設立。11年にカタールの投資庁の子会社であるカタール・スポーツ・インベストメントが買収。過去には元ブラジル代表ロナウジーニョ、元イングランド代表ベッカムらも在籍。女子サッカーチーム、ハンドボールチーム、柔道チームなども展開。フランスで最も成功したクラブと言われている。今季は、初優勝を狙った欧州チャンピオンズリーグは16強でRマドリードに逆転負けを喫したが、国内リーグでは2季ぶり10度目の優勝。

◆PSGと市場価値 選手の市場価値を算出するドイツ発の専門サイト「トランスファー・マーケット」によると、世界で最も高い選手はエムバペで1億6000万ユーロ(約216億円)。今回対戦するJ1クラブで見れば、浦和DF酒井宏樹が350万ユーロ(約4億7250万)で日本人の最高額だ。その差は45分の1ほどになる。なお過去の移籍では17年夏にバルセロナからPSGに移ったネイマールの2億2000万ユーロ(約290億円)が最高額で、これに続くのも17年夏にモナコからPSG入りしたエムバペの1億4500万ユーロ(約180億円)。そのエムバペは、25年までの契約延長で年俸は世界最高の約78億円になると言われる。