<欧州CL:CSKAモスクワ1-1セビリア>◇24日◇決勝トーナメント1回戦第1戦◇モスクワ

 好機の回数で圧倒したCSKAモスクワ(ロシア)の攻撃の中心は、間違いなくMF本田圭佑(23)だった。日本選手が欧州チャンピオンズリーグ(CL)16強の大舞台に登場したのは2007、08年シーズンの中村俊輔(当時セルティック)以来。欧州CLだけでなく、CSKAの一員としての公式戦デビューでもあったが、堂々とプレーする姿には潜在能力の高さが感じられた。

 トップ下でプレーした本田。欧州CL初シュートは前半13分だった。右クロスを受けてからDFをかわし、思い切りよく左足を振り抜いた。「本来なら決めていた」というシュートは惜しくも外れ、「微妙なずれは、このレベルに慣れていないから」と悔やんだ。

 しかし、これを機にボールは本田に集まり始めた。前線で難しいパスを巧みにさばき、アクセントにもなった。疲れが見えた後半38分に交代を告げられたが、地元ファンからは惜しみない拍手が送られた。

 欧州で権威ある大会の一戦は刺激的だったようで「スピード、体力、1対1が課題」と、レベルアップに必要な要素が次々に口をついて出た。今後の日本代表での戦いにも「(試合に)出て、結果を出したい」と意気込んだ。本田が、決定力不足に悩む岡田ジャパンの救世主になるか。

 [2010年2月25日9時35分]ソーシャルブックマーク