日本代表DF長友佑都(24)が所属するインテルミラノに追い風だ。15日に欧州CL決勝T1回戦第2戦で対戦するBミュンヘンのルイス・ファンハール監督(59)が、今シーズン終了後に退任することになった。

 Bミュンヘンと同監督はこの日、連名で「ルイス・ファンハールはシーズン終了まで指揮を執る。12年までとなっている現契約は、シーズン終了後に破棄される。クラブに対する考え方の違いが、その理由である」と声明を発表。インテルミラノは2月23日の敵地での第1戦を0-1で落としているが、求心力を失った相手に対し、逆転8強入りの可能性も出てきた。

 バルセロナやオランダ代表監督などを歴任したファンハール監督は、昨季もBミュンヘンを国内リーグ、カップ戦の2冠に導き、欧州CL決勝にも進出。9月の契約延長で、12年まで指揮を執ることが決まっていた。だが、もともとワンマン体質で、リベリとは練習中からたびたび口論するなど険悪な関係。主力のファンボメルをACミランに放出したことで、同じオランダ人のロッベンとも口をきかなくなっていた。

 Bミュンヘンは現在リーグ戦5位で、カップ戦も含め3連敗中。3連敗は00年9~10月以来で、7日の話し合いで監督退任が決まった。ルンメニゲ代表は「難しい状況だが、シーズンが終わるまでは目標に向かってクラブと監督で力を合わせることで合意した」と話すが、インテルが付け入る隙が出来たのは間違いない。(中野吉之伴通信員)