世界中から、がんばろうニッポン!

 東日本大震災からの復興へ、サッカー界屈指のスター軍団が日本に大集結する。国際プロサッカー選手会(FIFPro)が、今年中に世界選抜対日本選抜の慈善試合の日本開催を計画していることが23日、分かった。5月末を目標にしているが、12月開催の可能性もある。既に各国選手会に打診しており、国際サッカー連盟(FIFA)とも協議し、前向きな返答をもらった。メッシ(23=バルセロナ)C・ロナルド(26=Rマドリード)ら現役トップ選手に加え、ジダン氏(38)らOBも参加し、日本を勇気づける。

 メッシの高速ドリブルからロナルドが左足ミドルを打つ-。本田圭佑(24=CSKAモスクワ)のFKを、オランダ代表GKファンデルサルが横っ跳びではじく-。客席に招待した山形の“両親”にブラジル代表MFカカが手を振る-。超豪華なスーパースターたちによる夢の競演が、今年中に日本で見られる。

 世界のプロサッカー選手が所属するFIFProが、日本でのチャリティーマッチ開催を決めた。現在は、欧州のリーグが終了する直後の5月末を予定しているが、Jリーグの日程変更などもあり、欧州のウインターブレーク前の12月に変更される可能性もある。各国選手会にも通達し、賛同を得た。FIFPro関係者は「世界トップ選手を集めて試合を行うことは決まった。今は、日本の選手会と協議しながら日程調整をしている段階」と話した。

 FIFProはすでにFIFAとも協議し、全面バックアップを約束された。世界選抜対日本選抜で行われる慈善試合の入場料収入や放送権料などの収益は、すべて被災地へ寄付される。FIFA主催の試合となる予定で、各クラブからのトッププレーヤー招集に支障はない。近日中に、FIFAから日本サッカー協会や世界各国のサッカー協会に協力要請が通達される。

 現役トップ選手に加え、さまざまなチャリティーマッチに深い理解を示しているジダン氏も参加予定。体力の面などもあり、出場時間は限られるが、協力を希望している。さらに、全盛期は過ぎても、ベッカム、ロナウジーニョら日本で人気のある選手も参加する予定だ。復興の進み具合にもよるが、被災地の子どもたちを試合に招待するプランもある。

 FIFProから、慈善試合開催を伝えられた日本プロサッカー選手会(JPFA)も開催へ、本腰を入れる。早ければ今週中にも日本協会、Jリーグ、Jクラブで結成された「選手ステータス協議会」と相談し、開催日を絞ってFIFProに伝えるとみられる。さらに、全選手に世界選抜戦に関する説明を行う予定だ。

 大震災から復興へ。世界が日本を見守っている。それぞれ、自分ができる限りのことをやろうとしている。世界のサッカー界も心はひとつ-。