学習院中等科1年に進学したばかりの日本人GK湊幸輝(12)が、イタリア・セリエAの中堅クラブ・ブレシャの練習に参加し、クラブ側も将来的な獲得を視野に入れていることが分かった。昨年8月と3月の2回、下部組織(13、14歳対象)の練習に参加し、ACミランMFピルロらを育てたロベルト・プランデッリ監督から高く評価された。

 湊は昨夏の全日本少年サッカー大会東京都予選で、海外チームのスカウトをしている直川公俊氏(27)の目に留まった。ポーランド1部グールニク・ザブジェでプレーした同氏が、ブレシャで練習生をしていた縁で練習参加のチャンスを得た。言葉の壁はあるもののすぐにとけ込み、「ブラボー」などと周囲から声をかけられるようになった。

 クラブ側は今後、湊を2週間程度の合宿に年2回程度参加させ、15歳をメドにイタリアに呼びたいと考えている。マリーニGKコーチは「頻繁にイタリアに呼び成長を見たい。驚くべき適応力と成長を見せた。チームに溶け込みやすい明るい人間性で、将来的に興味を示している」と話した。

 インテルDF長友ともイタリアで対面しており、長友からは「イタリア語は話せる?

 頑張ってね」と激励を受けた。湊は「イタリアはGKのレベルが高く、長友選手もプレーしている世界最高峰のリーグなので、将来プレーしたいです」と意気込んでいる。

 ◆湊幸輝(みなと・こうき)1998年(平10)10月18日、埼玉県生まれ。学習院初等科1年で、キンダー善光に入りサッカーを始めた。最初はDFで、5年生からGK。学習院中等科に進み、J2東京Vの公認支部ヴェルディSSレスチに入団。162センチ、51キロ。