【モンツァ(イタリア)27日=波平千種通信員】7月30日セルティック戦で右肩を脱臼したインテルミラノDF長友佑都(24)が、キエボとの練習試合で実戦復帰した。3-4-3システムの右MFとして先発。後半には左MFに回り精力的に動いた。同13分に退くまで、強烈なシュートを放つなど、順調な回復ぶりを示した。

 上々の実戦復帰だ。試合前練習から「ユート・コール」が巻き起こった人気者・長友は、キックオフから右MFとして精力的に動いた。前半12分、長友がボールを奪い、前方へパス。FWミリトから戻ってきたボールをエリア外から左足シュート。外れたものの「長友復活」をアピールした。

 後半は4-4-2の左MFとしてプレー。同3分のミリトの先制点は、長友がつないだボールが、スタンコビッチを経由して、ゴール前のミリトに渡ったものだった。ガスペリーニ監督も「チームに入り込ませるには良いチャンスだった。リーグ戦ならまだ使わない」と説明しつつ、「長友はいいプレーをしていた。彼は短い時間で回復しつつある」と評価した。

 7月30日に右肩を脱臼した長友には、手術して完治を目指す選択肢もあった。だがW杯予選を戦う日本代表に早期復帰するため、リハビリで治す方法を選択。9月のW杯アジア3次予選2試合への招集は見送られたが、キエボ戦の内容はザックジャパンにも朗報だ。

 28日付ガゼッタ・デロ・スポルト紙は「長友は前半シュートを放って、相手にとって唯一の危険な選手となった」と評価。開幕節が延期となったセリエAでの活躍に期待は高まるばかりだ。