11日開幕のサッカー・ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会に出場するイラン代表がメキシコに到着した際、米軍による誤爆が疑われるイランの小学校爆撃の犠牲者を追悼するバッジを着けていたと、AP通信が8日報じた。国際サッカー連盟(FIFA)は試合やその前後での政治的メッセージの表明を禁じており、大会でのチームの対応が注目される。

APによると、イラン代表の選手は7日、ベースキャンプ地のメキシコ北西部ティフアナに着いた際、「#168」とかたどったデザインのバッジを着用。2月末に起きたイラン南部ミナブの小学校爆撃の犠牲者は最終的に155人と断定されたが、当初は168人とされ、イラン政府などは「168」を犠牲を象徴する数字と位置づけている。

イラン代表は3月、トルコでの親善試合の国歌斉唱の際も、腕に喪章を着け、児童用のバッグを抱えて犠牲者を追悼。だがFIFAは大会規則で、選手やチーム関係者が試合やその前後に政治的メッセージを掲げることを禁じている。イラン代表が米国での試合で同様の行為を続ければ、問題化する可能性がある。

戦死者の追悼とスポーツを巡っては、2月のミラノ・コルティナ冬季五輪でスケルトン男子のウクライナ選手が、ロシアの攻撃で亡くなった母国のアスリートたちの顔を描いたヘルメットを着用して競技すると予告し、国際オリンピック委員会(IOC)が失格にしている。(共同)