[ 2014年1月25日9時17分

 紙面から ]アイスホッケー女子日本代表は笑顔で直前合宿地のチェコに出発した(撮影・荻島弘一)

 女子アイスホッケーをメジャーに-。ソチ五輪でメダル獲得を目指す女子日本代表「スマイルジャパン」が24日、直前合宿地のチェコに向けて成田空港から出発した。ヤンキース入りが決まった楽天田中の母校、駒大苫小牧出身のFW坂上智子(30=三星ダイトー)は「同じ高校だし刺激を受けた。私も、アイスホッケーがもっともっとメジャーになるように頑張ります」と話した。

 マー君で甲子園を制する前から駒大苫小牧はアイスホッケーで高校総体9連覇(男子)するなど氷の強豪として有名。今回も坂上ら3人の卒業生がメンバー入りした。もっとも、全国的には野球と大きな差があるマイナー競技。「住む世界が違うから」と、田中のことを聞かれて戸惑った。

 「メジャーにしたいというのは、みんなの思い」と坂上は言う。国際アイスホッケー連盟(IIHF)の統計では、日本女子の登録数は2000人強。プレーできる施設がないなど問題もあるが、少しでも競技に興味を持ってくれる人を増やすことが課題になる。

 「目標は、みんなで決めたメダル獲得」と大沢主将は言った。もっとも、道のりは険しい。参加国が2組に分かれ、下位リーグの2位までが「ベスト6」に進出する「ランク上位国に有利」(飯塚監督)な変則システム。勝つこととともに、日本の良さをアピールすることも大切になる。

 「スピードを生かし、粘り強く走り回る日本のホッケーを」。坂上らは偉大な後輩の活躍を励みに、日本女子アイスホッケーの「メジャー化」を目指す。【荻島弘一】

 ◆女子アイスホッケーの競技人口

 IIHFが13年に発表した国別登録選手数によると、世界最多はカナダで8万7230人。2位は米国で6万5700人。3位以下はフィンランド(4787人)スウェーデン(3186人)ドイツ(3114人)チェコ(2501人)と続き、日本は7番目で2108人。男子と合わせた日本の総選手数は1万5474人で、およそ8人に1人が女子。