男子100メートル(タイムレース)は日本歴代2位の10秒01の記録を持つ19歳の桐生祥秀(東洋大)が、3・3メートルの追い風参考ながら9秒87で優勝した。

 追い風2・0メートルを超えると記録は公認されない。1995年に伊藤喜剛が追い風9・3メートルで、手動計時で9秒8を出したことがある。98年に10秒00の日本記録を樹立した伊東浩司は手動では99年に追い風1・6メートルで9秒9をマークした。

 今季初戦だった桐生は中盤でトップに立ち、電気計時では日本初の「9秒台」で走った。慶大を卒業してセイコーホールディングスに入社する山県亮太は10秒15(追い風参考)で8位だった。

 200メートルは高瀬慧(富士通)が4・5メートルの追い風参考の20秒09で2位。400メートルリレーの日本(山県、高瀬、藤光、桐生)は38秒84で米国に次ぐ2位に入った。

 桐生の話 追い風参考だが、初めて9秒台が出て良かった。気持ち良くスタートできた。50メートルからはスピードに乗って、いつもよりリラックスして走ることができた。公認で出せれば良かったけれど、9秒台を体感できた。