昨秋の仁川アジア大会男子100メートル銅メダルの高瀬慧(26=富士通)が、200メートルを20秒67で優勝した。4月の織田記念国際で左太もも内側をけいれんし、世界リレー代表から外れていたが、バハマでの日本3位に刺激を受けて復帰戦で貫禄の走りを見せた。

 高瀬は後続を引き離して、トップでゴールした。タイムが平凡で「もう少しは出ていると思った」と不満顔だったが、復帰戦で健在ぶりを見せつけた。左太もものけいれんが理由で、世界リレーの代表から外れた。「自分が行かないといけないと思ったが、足に不安があった。しっかり走れる人がいいと思った」。

 レース中の故障はリオ切符消滅につながる。この日のレース前にバハマから届いた朗報に「良かったと思う。底上げできている。その中でメンバー争いができることは刺激になる」。12年ロンドン五輪、13年世界選手権でアンカーを務め、この日の200メートルで4位だった飯塚も「すごいっすね。僕も走ってメダルを取りたかった」と話した。仲間たちの活躍に、2人とも闘志を新たにしていた。