女子400メートルリレーは予選3組で、渡辺真弓(東邦銀行)土井杏南(大東大)福島千里(北海道ハイテクAC)市川華菜(ミズノ)の日本はバトンパスのミスで失格となり、今大会での16年リオデジャネイロ五輪出場権獲得はならなかった。決勝はジャマイカが42秒14で優勝した。

 痛恨のバトンミスだった。女子400メートルリレーの日本は43秒39の日本記録更新を目標に掲げ、ベストメンバーで臨みながら不完全燃焼の失格に終わった。エースの福島は「1人1人がしっかり走ればバトンはうまくいく。原因があっての結果。偶然ではない」と険しい表情を崩さなかった。

 第1走者の渡辺がスタートで「数歩目にちょっとバランスを崩してしまった。その後、加速はしたけど、乗り切れていなかった」と出遅れ、悪循環に陥った。挽回しようと焦った第2走者で19歳の土井はスタートが早く、規定のゾーン内でバトンをつなげなかった。「(渡辺)真弓さんが加速に乗らない状況を考えず、いつも通りに出て誤差が生じた。動揺してしまった」と振り返った。今後の記録のランキング次第で五輪切符を手にするチャンスは残るものの、第3走者の福島は「本当にふがいない」と悔しさをにじませた。

 ◆リオデジャネイロ五輪のリレー 16カ国が出場。8枠は15年世界リレー大会で決定。残り8枠は五輪前の世界ランクで決まる。同ランクはタイム順で、日本女子400メートルリレーは来年までの世界大会で好タイムを記録する必要がある。