女子5000メートルで福内櫻子(21=大東大4年)が16分5秒64で3連覇を飾り、15日の女子1万メートルとの2冠を達成した。

 「ラスト600メートルで出てやろうと構えて待っていた」と虎視眈々(たんたん)とレースを進めると、先頭を競り合っていたチームメートの小枝(3年)を一気に引き離して独走。「イメージ通りのレースができた」と端正な顔をほころばせた。

 大東大では主将も務める福内は、学生界きっての美女ランナーとして注目を集める。「上戸彩さん、中村アンさん、戸田恵梨香さん、広瀬すずさん…。言われたことはあるんですけど、盛りすぎです」と謙遜するが、実力に美貌も兼ね備える。

 競技を始めたきっかけは生まれた北九州市で通った保育園のマラソン大会。双子の妹祥乃さんと競い合って「2人で走っていました。男子とも争ってましたね」と振り返る。小学校6年間はマラソン大会で1位。成長を続けて、関東No.1の長距離ランナーになった。

 高校時代の夢はキャビンアテンダント(CA)で、大学進学も迷ったという。大東大に決めたのは「走れるCAを目指そう」という監督の殺し文句だった。いまは陸上に没頭しており、「1つ1つ壁を乗り越えて、結果を残したい」と目の前の練習、試合に全力投球中。卒業後についても「決めていないです。ひらめきとか直感に任せたい」と話す。世界レベルとは記録的には差があるが、マラソンなども視野に入れながら、まずは残りの学生生活をまい進する。