女子100メートルではマリージョゼ・タルー(26=コートジボアール)が11秒08の好タイムで優勝した。追い風2・1メートルで惜しくも参考記録となったが(2・0メートルまで公認記録)、自己記録の11秒20を大きく上回った。

 タルーは昨年のコンチネンタルカップ4位で、世界的には中堅的なポジションの選手。しかし今季は好調で、5月10日のワールドチャレンジミーティング第3戦、ゴールデングランプリ川崎でも優勝者と同タイムの2位と好走している。川崎で優勝したティアナ・バートレッタ(29=米国)はロンドン五輪4位の世界トップ選手。タルーが女子スプリント界の台風の目になる可能性も出てきた。

 3000メートル障害のマグダレーン・マサイ(22=ケニア)が9分31秒55、走り高跳びのドーリーン・アマタ(27=ナイジェリア)が1メートル94、三段跳びのスザーナ・コスタ(30=ポルトガル)が14メートル22、やり投げのリナ・ムーゼ(22=ラトビア)が60メートル48と、女子の4種目で大会新記録が誕生した。

◆今季の女子100メートル

 イーレイン・トンプソン(22=ジャマイカ)とジェンナ・プランディーニ(22=米国)の新鋭2人が、4月に10秒92の今季世界最高をマークした。特にプランディーニは、米国では珍しい白人のショートスプリンターとして注目を集めている。

 昨年急成長してダイヤモンドリーグ・ローザンヌ大会とグラスゴー大会に優勝したミシェル・リー・アヘイ(23=トリニダードトバゴ)が10秒97で2人に続いている。だがシーズンが始まって間もないため、有力選手の100メートル出場が本格化するのはこれからだ。