男子走り高跳びのムタス・エッサ・バルシム(23=カタール)が2メートル41の今季世界最高で優勝した。

 昨年のアジア大会金メダリストのバルシムは2メートル35をクリアし、次の2メートル38をパス。この高さを張国偉(23=中国)が跳んだため追い込まれたが、2メートル41を1回目で成功して決着をつけた。

 昨年2メートル43の世界歴代2位をマークしたバルシムは、2メートル40以上の試合が室内を含めると今回で8回目。ハビエル・ソトマヨル(キューバ)が1993年に樹立した2メートル45の世界記録更新が期待されている。

 この日は男子棒高跳びのルノー・ラビレニ(28=フランス)の6メートル05、200メートルのジャスティン・ガトリン(33=米国)の19秒68、女子100メートルのシェリー・アン・フレイザー・プライス(28=米国)の10秒81など、9種目で今季世界最高が生まれる盛況だった。

 ◆今季の男子走り高跳び

 昨年、2メートル40以上を5人がクリアし活況を呈している種目。

 今季は2年前の世界陸上金メダリストのボーダン・ボンダレンコ(25=ウクライナ)が、5月10日のゴールデングランプリ川崎に2メートル37で優勝して火ぶたを切った。同17日のダイヤモンドリーグ上海大会でバルシムが2メートル38を跳び、ユージーンで2メートル41と今季世界最高を伸ばした。ユージーンでは2位の張も2メートル38の今季世界2位。

 ボンダレンコも2メートル40以上を7試合で跳ぶ安定感があり(自己記録は2メートル42)、昨年はバルシムと好勝負を繰り返した。北京世界陸上もこの2人の金メダル争いが予想されている。