伊勢神宮に「山の神」は降臨しなかった。両足のケガの影響で出雲を欠場した「3代目・山の神」こと青学大・神野大地(4年)は最終8区で復帰。27秒差でタスキを受けて逆転を狙ったが、1分4秒差の2位に終わり大学駅伝3冠の夢も消えた。

 9月から練習を再開し、経過は順調だったが、実戦は違った。最初の1キロから体とタイムの感覚が合わず「あきらめの気持ちが出た」と振り返る。先月の出雲で1冠目を獲得。復帰する今大会での2冠は当然と考えていただけに「陸上は甘くない」と痛感した。

 箱根まで2カ月。再び「山の神」になるため「今年の走りを超えるように死に物狂いで練習する」と引き締めた。原監督も「今まで右肩上がりだったが、3大駅伝で初めて悔しさを味わった。箱根では倍返ししたい」と、箱根連覇へ戦略を練り直す。