今年の東京箱根間往復大学駅伝で青学大の総合2連覇に貢献し、今春ヤクルト入りする小椋裕介(4年=札幌山の手高出)が、20年東京五輪マラソン代表を目指し、来年2月にフルマラソンデビューする意向があることが分かった。24日の都道府県対抗男子駅伝(広島)では北海道のアンカーとして最長区間7区(13キロ)にエントリー。「過去最高だった昨年(18位)を上回りたい」と母校の後輩たちと学生ラストレースに挑む。

 箱根駅伝で2年連続7区区間賞を獲得した小椋の頭の中は既に新たな目標への綿密なプランで満ちていた。「日本選手権に1度も出たことがないので(ヤクルト入社後)まずは1万メートル出場を狙いたい。そして、年明けの実業団対抗駅伝でチームの上位進出に貢献できたら。入賞を目指すチームに押し上げることが、自分の成長にもつながるはず」。昨夏、ユニバーシアード(韓国)のハーフマラソンで優勝。関係者によると、今年2月の東京マラソンにエントリーしているが、調整不足のため欠場する予定。社会人1年目にトラック競技や駅伝で実績を積み「(来年の)東京マラソンでフルマラソンデビュー出来たらと思っている」。東京五輪の代表を勝ち取るために、17年の早い段階でのフルマラソン挑戦を希望する。

 箱根駅伝を控えた昨年11月末には、横腹や腰の筋肉の炎症に加え、極度の貧血で走れない日が続いた。逆境をはね返す力、そして、大学時代同様、発展途上のチームをトップチームへ導く力があれば、五輪マラソン出場も夢物語では終わらないはずだ。【中島宙恵】