2004年アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずき(37=シスメックス)が、涙のラストレース宣言だ。

 31日、大阪ハーフマラソンに参戦。1時間13分28秒の6位で終えた後に、「私が五輪を目指すのはリオデジャネイロが最後だと思う」と明言した。この日は五輪選考会となる名古屋ウィメンズ(3月13日)に向けた調整レースで、「(最後の試合は)名古屋かリオか…。2016年は私にとって…」と言葉を続けると、思わず目に涙があふれた。

 故障などが続き、フルマラソンは13年から遠ざかるが、決して諦めてはいない。「『もうやめろ』と言われるかもですが、頑張ろうと。なぜか(やめようと思うことは)なかったんですよ」と振り返る。だが、最近は「(最後だと)ちょっと頭の中をかすめている」という。年齢的な疲労の抜けにくさなども感じている。

 金メダルを獲得してから12年。いよいよ競技人生の最終盤にさしかかった。「このレースを走って、どんどん気持ちは高まってきた。思い切って自分の力を出したい」と名古屋での決戦を見据えた。