エチオピア出身のメラク・アベラ(21=黒崎播磨)が、優勝で「日本残留」を決めた。3月末で4年間在籍した実業団チームとの契約が切れるアベラは、初マラソンを2時間9分27秒で優勝。会社との契約の1年延長を勝ち取った。日本人トップは、4位の石田和也(31=西鉄)だった。

 35キロ過ぎで独走になったアベラはテレビカメラに投げキスをし、ゴールに飛び込んだ。初めてのマラソンで、海外招待勢を抑えて優勝。「結果が出せて良かった」と笑った。4年前に北九州市の同社に入社したが、結果が残せず3月で契約切れ。故郷のエチオピアに帰る予定だった。しかし、優勝で会社側が契約延長を決定。「まだ日本にいられて幸せ。日本は大好きだから」。日本残留を決める大きな勝利となった。