陸上の全日本20キロ競歩は21日に、神戸市内の兵庫六甲アイランド港南台周辺コースで開催される。前日の20日、同市内で会見が行われ、有力選手が出席した。男子では昨年世界記録を打ち立てた鈴木雄介(28=富士通)が故障で欠場となり、リオデジャネイロ五輪選考会として五輪切符がかかる大会は、他選手にとっては大きなチャンスとなる。

 昨年の世界選手権では13位に終わり、入賞でのリオ内定を逃した藤沢勇(28)は「注目された鈴木選手が出ない。レースの主導権を握ってきたので彼がいないのは大きく響くが、それを想定して練習してきた。自分の持ち味は後半の粘り。彼がいなくなっても20キロの質が落ちてはいけない。ベテランとしてそういったレースをできれば」と表情を引き締めた。

 前日本記録保持者で2連覇を狙う高橋英輝(23)は「日本選手権ですので、しっかりと先頭集団にいるというところで行きたい。ペース下がらずに4分を切るペースで。あとは持ち味のスピードを勝負どころで発揮したい」とにらんだ。

 日本人上位3人以内がリオ五輪の選考対象になる。派遣設定記録(1時間20分12秒)をクリアした選手が優勝すれば内定する。