リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねた日本選手権20キロ競歩が行われ、女子は岡田久美子(24=ビックカメラ)が1時間29分40秒で2連覇を成し遂げた。

 1時間29分15秒の派遣設定記録に25秒及ばず内定は逃したが、自己ベストの快走で五輪出場へ大きくアピール。「10キロまでは順調だったけれど、最後の5キロで勝負が分かれました。立ち向かったけれど、風に負けました」と笑顔を見せつつ悔しさをにじませた。

 レース内容は圧勝だった。序盤から後続にぐいぐいと差をつけ1人旅。展開は想定済みで「1人でタイムを刻まないといけない。自分への甘さが出ると落ちるので、自分に厳しく生活してきたつもりです」とニッコリ笑った。昨年11月ごろからは、栄養士と食事を見直した。「お菓子も控えました」と好物のケーキなどへの欲も必死に押さえた。毎日の就寝は午後10時に徹底。「それまでもそんなに夜遊んでいた訳ではないですよ」と必死で説明するほど、真面目な生活で日本選手権に合わせてきた。

 スタート時から「やることはやってきた」と自らに言い聞かせ、自己新記録。五輪内定とはいかなかったが「タイムを切って優勝が一番良かったけれど、自己ベストなのでオリンピック代表へのアピールはできたと思います」と収穫はたっぷりだ。最後の選考レースは3月20日の全日本能美大会(石川)。出場については「前向きではありますが、ここ(今回)にピークを持ってきているので、慎重に考えたい」と現段階での判断を見送った。