リオでワクワク、東京でハッピー-。箱根駅伝を連覇した青学大の原晋監督(48)が5日、都内で行われた箱根駅伝優勝記念セレモニーで、リオデジャネイロ五輪の男子マラソン代表にあらためて「東京五輪枠」の必要性を強調した。6日のびわ湖毎日で日本人選手の結果が低調に終わることを前提に、持論を展開した。

 原監督 選考要項を白紙に戻し、東京五輪と絡めて中長期的視点に立った選考をすべき。(日本陸連には)国民の皆さんがワクワクするような選考、そして東京五輪でハッピーになる仕掛けをしていただきたい。

 先月28日の東京マラソンでは教え子の下田裕太(19)が10代日本最高記録の2時間11分34秒で日本人2位となり、選考の俎上(そじょう)に載った。現状の低迷とともに4年後には地元開催が控える。「東京五輪枠」は「国民の理解が得られる」と自信を持つ。

 毎度もめるマラソン選考にも改革案を持つ。「タイムと勝負の両方を求めるからおかしくなる」と、マラソン、ハーフ、1万メートルのタイムによるポイント制の私案を披露。一発選考は運不運がつきまとうだけに、より平等な選考につながる可能性がある。

 「日本人横綱とともに、日本人選手のマラソンのメダルは国民の悲願。それだけ価値があるし、注目されている。だからこそ、陸上界だけの論理では成り立たない」と、日本陸連が広く国民の声を吸い上げることを希望した。【田口潤】