陸上男子100メートルで日本歴代2位の10秒01を持つ桐生祥秀(20=東洋大)が4日、米国遠征から帰国した。約3週間の滞在では、世界室内選手権、名門ベイラー大で昨夏の世界選手権銅メダリストのブロメル(米国)との合同練習、さらにテキサス・リレーで今季最初の100メートルを走った。向かい風1・4メートルと風に恵まれず、タイムは10秒24だったが、9秒台のタイムを持つ選手を抑えてトップでゴールした。

 桐生は「いろんなところにいって、いい収穫があった。すごく楽しかった」と満面の笑みを浮かべた。

 桐生を指導する土江コーチも「こんなに自由に、いろんな経験ができることはなかったです。好きなところに、好きな時間にいけました」。遠征は、20年東京五輪世代の若手選手を支援する安藤財団の協力で実現しており、感謝を口にしていた。

 安藤財団は、日清食品創業者の故安藤百福氏が設立。小学生の陸上大会の後援や、若手選手の支援を行っている。