ロンドン五輪代表の重友梨佐(29=天満屋)が2時間24分22秒のタイムで優勝。初出場した12年大会以来、5年ぶりの栄冠を手にした。


 序盤で遅れたが19キロ付近で4位集団に追いついて堀江美里(29=ノーリツ)らの先頭集団を追い、ペースアップして29キロ付近で2位加藤岬(25=九電工)をとらえると、35キロ過ぎでトップを独走していた堀江を一気にかわして先頭に立ち、そのまま逃げきり見事に復活。「戻ってゴールできたことがうれしい。苦しい時もあったがいろんな人に助けられた。今できる走りをしようと思って頑張りました」と喜びを語った。


 2位に堀江美里(29=ノーリツ)、3位には田中華絵(26=第一生命グループ)が入った。リオデジャネイロ五輪代表の伊藤舞(32=大塚製薬)は11位。


2時間24分22秒で5年ぶりの優勝を果たす重友(撮影・清水貴仁)
2時間24分22秒で5年ぶりの優勝を果たす重友(撮影・清水貴仁)

◆ゴール

ロンドン五輪代表の重友が独走でフィニッシュし、5年ぶりの優勝。タイムはで自己ベストはならなかったが、ゴール後は思わずうれし涙を流した

ゴール後号泣する重友梨佐(撮影・奥田泰也)
ゴール後号泣する重友梨佐(撮影・奥田泰也)

(1)重友梨佐(29=天満屋) 2時間24分22秒

(2)堀江美里(29=ノーリツ) 2時間25分44秒

(3)田中華絵(26=第一生命グループ) 2時間26分19秒

(4)セレナ・ブルラ(34=米国) 2時間26分53秒

(5)シタヤ・ハブテゲブレル(26=バーレーン) 2時間28分36秒

(6)竹中理沙(27=資生堂) 2時間28分44秒

(7)イオナ・バーナルデッリ(31=ポーランド) 2時間29分37秒

(8)ムルハプト・ツェガ(19=エチオピア) 2時間30分38秒

(9)古瀬麻美(29=京セラ) 2時間30分44秒

(10)加藤岬(25=九電工) 2時間31分28秒

優勝後のテレビインタビューを終え移動する重友(撮影・清水貴仁)
優勝後のテレビインタビューを終え移動する重友(撮影・清水貴仁)

◆40キロ

トップ独走の重友が2時間16分42秒で通過。ややペースが落ちる。2位堀江は53秒差


◆38キロ

先頭の重友はやや苦しそうな表情も、必死でゴールを目指す


◆35・8キロ

先頭の重友が2位堀江との差を開き独走開始


◆35・5キロ

重友が堀江をとらえ先頭に立つ。堀江は後ろにつく


◆35キロ

先頭の堀江が1時間59分24秒で通過。2位重友は7秒差。3位田中は59秒差


◆33・7キロ

2位の重友が先頭の堀江に11秒差に迫る。加藤は竹中にも抜かれ6位転落


◆32・5キロ

先頭の堀江と2位の重友の差が14秒に。35歳の吉田が25歳の加藤をとらえ4位に浮上


◆30キロ

重友は25〜30キロを16分58秒で先頭の堀江を猛追


◆30キロ

独走トップの堀江が1時間42分8秒で通過。2位重友は25秒差、3位田中は32秒差、4位加藤は33秒差、5位吉田は40秒差


◆29キロ

重友が2位加藤をとらえ2位浮上。3位加藤、4位田中、5位吉田


◆27キロ

加藤が吉田をとらえ2位に浮上。吉田はそのまま後ろにつく


◆26キロ

堀江美里(29=ノーリツ)がトップ独走。2位吉田、3位加藤、4位集団に重友、田中


◆25・2キロ

堀江が仕掛ける。吉田がやや離される


◆25キロ

堀江が先頭で1時間25分18秒で通過。加藤は2秒差。重友、田中は18秒差。竹中、ハブテゲブレルは4位集団から脱落


◆24キロ

先頭集団の吉田がペースアップ。堀江は食らいつくが、加藤がやや離れる


◆23キロ

先頭は再び加藤、堀江、吉田の3人に。4位集団は重友、竹中、田中、ツェガ、ハブテゲブレル


◆折り返し点

伊藤は先頭から51秒差と遅れる


◆21・6キロ

先頭集団から吉田が飛び出し、ペースアップ。加藤、堀江は2メートルほど離れて追う


◆中間点

1時間11分46秒で通過し、ペースメーカーが外れる。3人の先頭集団の先頭は加藤


◆20キロ

加藤、堀江、吉田の先頭集団が1時間8分3秒で通過。重友、竹中、田中、ツェガ、ハブテゲブレルの4位集団は21秒差。伊藤は27秒差


◆19キロ

重友が伊藤らの4位集団に追いつき、集団の先頭に立つ。伊藤がこの集団からやや遅れ始める


◆17キロ

先頭集団は加藤岬(25=九電工)堀江美里(29=ノーリツ)吉田香織(35=TEAM R×L)。4位集団の先頭に伊藤舞(32=大塚製薬)。重友梨佐(29=天満屋)は遅れている


◆16キロ

ツェガ、ハブテゲブレル、伊藤、竹中、田中が4位集団に。この集団の先頭に伊藤


◆15・5キロ

先頭集団からツェガ、ハブテゲブレルが遅れる。加藤、堀江、吉田が先頭


◆15キロ

51分13秒で通過。ペースが上がる。先頭は加藤、ツェガ、堀江、吉田、ハブテゲブレル。伊藤がやや遅れる


◆14キロ

先頭集団が縦長になり、加藤、ツェガ、堀江、吉田、伊藤、ハブテゲブレルが抜け出す。やや遅れて竹中、田中。その後ろに重友


◆13・2キロ

初マラソンの前田が先頭集団から脱落


◆12キロ

10キロ付近でペースメーカーが1人に。先頭集団は前田穂南(20=天満屋)、ハブテゲブレル、ツェガ、竹中、加藤、堀江、宮内、田中、伊藤、重友、古瀬麻美(28=京セラ)、前川春菜(22=十八銀行)


◆10キロ

34分26秒で通過。先頭集団から41歳の小崎が遅れ始める


◆8キロ

先頭集団は伊藤、重友、吉田、加藤、ハブテゲブレル、堀江、竹中ら14人


◆5キロ

17分21秒のスローペースで通過。先頭集団は伊藤、重友、竹中、加藤、堀江、ハブテゲブレル、ツェガ、バヤルツォグト、田中、宮内、吉田ら十数人


◆3キロ

10分35秒で通過。先頭集団は二十数人。先頭付近に竹中、加藤ら


◆2キロ

7分3秒で通過。先頭付近に竹中、堀江、ツェガ


◆スタート

午後0時10分に一斉にスタート。ペースメーカーを先頭に競技場を集団で出る。ツェガ、バヤルツォグト、ハブテゲブレル、小崎、堀江らが先頭付近


◆世界選手権女子マラソン代表選考の代表枠は最大3。さいたま国際(昨年11月)、大阪国際、名古屋ウィメンズ(3月)で日本人1位となり、ことし1月1日から選考会終了までに派遣設定記録の2時間22分30秒以内をマークした選手が自動的に代表となる。

 

◆招待選手

1.伊藤舞(32=大塚製薬)2時間24分42秒

2.重友梨佐(29=天満屋)2時間23分23秒

3.小崎まり(41=ノーリツ)2時間23分30秒

4.シタヤ・ハブテゲブレル(26=バーレーン)2時間25分36秒

5.渡辺裕子(29=エディオン)2時間25分56秒

6.堀江美里(29=ノーリツ)2時間26分40秒

7.イオナ・バーナルデッリ(31=ポーランド)2時間27分47秒

8.セレナ・ブルラ(34=米国)2時間28分1秒

9.竹中理沙(27=資生堂)2時間28分9秒

10.吉田香織(35=TEAM R×L)2時間28分43秒

11.ムルハプト・ツェガ(19=エチオピア)2時間29分17秒

12.金玲玲(30=中国)2時間30分27秒

13.竹本由佳(30=キヤノンAC九州)2時間31分2秒

14.加藤岬(25=九電工)2時間31分4秒

15.東本彩(24=十八銀行)2時間31分28秒

16.宮内宏子(33=ホクレン)2時間32分20秒

17.キャシー・フィン(31=オーストラリア)2時間33分17秒

18.ムンフザヤ・バヤルツォグト(23=モンゴル)2時間33分36秒

19.田中華絵(26=第一生命グループ)※1時間9分18秒(ハーフ)