リオデジャネイロ五輪陸上男子400メートルリレー銀メダルの山県亮太(24=セイコーホールディングス)と桐生祥秀(21=東洋大)が22日、成田空港から合同で実施するオーストラリアでの合宿に出発した。

 現地では今季初戦となる「サマー・オブ・アスレティクスGP」(来月11、12日)に出場予定。100メートルに出る山県は「シーズンの流れをつかめる内容の伴ったものにしたい」。昨季から体重は2キロ増となる70キロになった桐生は100、200メートルに出場予定。「スピードをどれだけ上げられるか試合で試したい。集中して自分の走りができればいい」と実戦を心待ちにした。初戦から性能アップした“桐生ジェット”を噴射する決意だ。

 合同合宿は、東洋大の土江コーチが、山県に東洋大の合宿への参加オファーをする形で実現。山県は桐生の「爆発力」を学びたいという。対する桐生も山県の「安定感」の習得を狙う。ライバルであり、最高の教科書。9秒台突入を目指す日本最高のスプリンターは、互いの長所を間近で学び、切磋琢磨(せっさたくま)していく。