陸上の桐生祥秀(21=東洋大)が夏にも日本代表の男子400メートルリレーでアンカーを務めるプランが浮上した。28日、宮崎市内で公開された男子短距離の強化合宿で、日本陸連の苅部俊二・五輪強化コーチ(47)が「桐生のアンカーは魅力的。どこかで使いたい」と明かした。過去に10秒01を2度記録した桐生の爆発力に期待し、早ければ8月24日のダイヤモンドリーグ「ヴェルトクラッセ・チューリヒ」で披露される。

 リオデジャネイロ五輪では山県-飯塚-桐生-ケンブリッジのオーダーで銀メダルを獲得。8月の世界選手権(ロンドン)では「リオから(順番を)変える方がリスクが高い」(苅部五輪強化コーチ)とアクシデントがない限り、入れ替えの可能性は低い。ただ東京五輪へ向けてはサニブラウンら有望な若手が食い込んでくることも考えられ、オーダーの選択肢を広げておくことも重要となる。

 この日の2人1組のバトン練習は9人で9パターンをテストした。スタートが得意で12年ロンドン、16年リオと1走を務めた山県がバトンを受ける場面もあった。バトンパスの完成度を高めるため、試行錯誤を続けていく。【上田悠太】