日本陸連は18日、都内で会見し、東京五輪男女マラソン代表選手の選考方針を発表した。19年9月以降に開催される「グランドチャンピオン(GC)レース」で男女各2枠を決定。同レースに出場するには、今夏から19年春までの国内主要大会で日本陸連の定めた順位、記録をクリアするか、国際大会で上位の成績を残す必要がある。残り1枠は「ファイナルチャレンジ」として、男女各3大会の中から、19年5月に発表の派遣設定記録を突破し、記録最上位の選手が選ばれる。

 日本陸連が発表した選考方針に、現場の指導者からは条件の明確さや早期の決定を歓迎する声が上がった。男子長距離の名門、旭化成の宗猛総監督は「公平性という点では良い」と評価。GCレースは時期やコースが本番に近い環境で行われることが想定され「今までより暑さに強い選手が選ばれるのでは。スピード型じゃない選手にもチャンスは広がる」。女子の強豪、ダイハツの林清司監督は「早い段階で言ってもらえた。今から準備できる利点はある」、東京箱根間往復大学駅伝を3連覇中で、選手がマラソンに積極的に挑戦する青学大の原晋監督も「現場としても気持ちが入る。大きな舞台で戦うためのターゲット、指標ができた」と前向きに捉えた。