8月4日開幕の陸上の世界選手権(ロンドン)男子1600メートルリレー代表候補の金丸祐三(29=大塚製薬)が、「勝負のキーマン」として北川貴理(20=順大)の名を挙げた。

 24日、ベルギーでの競技会を終えて成田空港に帰国。大会では3分8秒19で4位だった。世界選手権の同種目の出場権は4月の世界リレー大会の8位までと、それ以外の国際陸連ランキング上位8カ国・地域に与えられ、25日以降に出場チームが確定する。日本代表は当落線上にいる状況で、金丸は「まだ、決定していないため何とも言えない…」としたが「そこで戦うことを視野に入れてやらないといけない」と話した。

 ベルギー大会での結果については「レースは難しく、内容も悪かった。かみ合わない部分があり、甘さを改善しないといけない」と気を引き締めた。世界と戦うためには個人の力を最大限発揮して、流れを作ることが重要と主張する。「(リレーで)革命は起きないと思う。勝つためには個々が地道な努力をして、その積み重ねしかない。その力が集結されて100%以上の力が出せた時に(メダル圏内の)3分を切れると思う」。

 勝負のキーマンとしては400メートルで代表入りしている北川の名を挙げた。「北川がカギ。個人の時と同じように、いつも通りの走りをしてもらえれば。そのためには周りが良い流れをつくらないといけない」と説明。リレー種目で世界と争うことは短距離強化の重要なポイントとなる。数々の大舞台を経験したベテランの金丸は「日本選手はチームワークは心配していないが、(勝敗にかかわらず)熱い気持ちを共有することが、真のチームワークにつながると思う」と熱く語った。