山県亮太(25=セイコーホールディングス)が決勝で追い風0・2メートルの条件下、日本歴代2位タイの10秒00をマークした。

 男子100メートルの日本歴代10傑のうち、6人は今季誕生と記録ラッシュが続く。桐生、山県と長くトップレベルに立つ選手だけでなく、多田やサニブラウンら新戦力が台頭。飯塚やケンブリッジら中堅も記録を伸ばし、切磋琢磨(せっさたくま)し合える環境が好循環につながっている。伊東浩司が出した10秒00は19年も越えられない壁だった。それを桐生が破り、すぐに山県も届いた。スポーツでは1度あるレベルを突破すると、数珠つなぎ的に記録が生まれることがある。日本スプリント界は確実に1つレベルアップした。